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第3回Ledger Nano SとLedger Nano Xの違い

  2024年 12月 10日

第3回:Ledger Nano SとLedger Nano Xの違い

前回までに、ハードウェアウォレットとしてのLedger Nanoの安全性や基本的な特徴について解説しました。今回は、Ledgerシリーズの代表的な2モデル、Ledger Nano SLedger Nano Xの違いに着目します。これらは同じ「秘密鍵オフライン管理」というコンセプトを共有しつつ、機能や使い勝手に明確な差があります。

まず、Ledger Nano Sは手頃な価格とコンパクトさが特徴のエントリーモデルです。USB経由でPCに接続して操作し、主な通貨(BTC、ETH、XRPなど)から多くのアルトコインに対応します。ただし、内部メモリ容量が比較的限られているため、一度に多くのアプリ(通貨管理用アプリ)をインストールするには制約があります。必要な時にアプリを入れ替えることで対応可能ですが、頻繁に多通貨を扱う場合は、手間を感じるかもしれません。

一方、Ledger Nano XはBluetooth対応で、スマートフォンから直接操作が可能です。これにより、外出先やPCが使えない環境でも、専用アプリであるLedger Liveモバイル版を通じて残高確認や送金処理が可能になります。また、Nano Xは内部メモリが拡大され、同時に複数の通貨アプリを常駐させやすくなりました。多くの資産を一元管理したいユーザーや、PC以外のデバイスから柔軟にアクセスしたいユーザーにはNano Xが向いています。

Ledger Nano SとXのイメージ
Ledger Nano S(イメージ)

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セキュリティ面では両者に大きな差はありません。秘密鍵をオフライン管理し、PINコードやリカバリーフレーズによるバックアップ策も共通しています。そのため、最終的な選択は、ユーザーが求める利便性や管理する通貨の幅、そして予算に依存します。単純にビットコインとイーサリアムを長期保有する程度ならNano Sで十分かもしれませんが、モバイルでの操作や多数のトークンを同時管理したい場合、Nano Xが魅力的な選択肢となるでしょう。

次回は、具体的なセットアップ手順やLedger Liveの使い方など、さらに実践的なステップを紹介していきます。自分の運用スタイルに合わせてデバイスを選び、資産をより安全に、そして使いやすい形で保護しましょう。

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