第7回送受金(トランザクション)の基本手順
前回までに、Ledger Nanoで複数の通貨を管理するためのアプリ運用やリカバリーフレーズの重要性などを確認してきました。今回は、いよいよ仮想通貨資産の送受金方法、つまりトランザクション手順についてご紹介します。Ledger Nanoでは、送金時に必ずデバイス上で署名確認を行うため、高いセキュリティを維持しながら取引できます。
送金する場合、まずは「Ledger Live」を開いて該当通貨のアカウントを選びます。送金先のウォレットアドレスと送金額を入力し、「送金」ボタンをクリックします。すると、Ledger Nanoがトランザクションを確認するよう促してきます。デバイスを接続し、本体画面に表示されるトランザクション内容(送金額、宛先アドレス、手数料など)を確認し、物理ボタンで承認します。これにより、秘密鍵はデバイスから出ることなく、署名が完結します。
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受金の場合はさらに簡単です。自分のウォレットアドレスを相手に伝えるか、QRコードを共有すれば、相手がそのアドレスに送金してくれます。トランザクションがブロックチェーン上で承認されれば、Ledger Liveに残高が反映され、Ledger Nanoで保管中の通貨として安全に管理できます。受金時にはデバイス上の操作は必要ありません。
この仕組みにより、Ledger Nanoはオンライン取引やウォレットの脆弱性を極限まで抑えつつ、必要な時に安心して資産を動かせる環境を提供します。次回は、モバイル環境での活用や、Ledger Nano XのBluetooth機能を使った利便性向上策についてお話ししましょう。
目次
- 第1回:Ledger Nanoとは?その基本と特徴
- 第2回:なぜハードウェアウォレットが安全なのか?
- 第3回:Ledger Nano SとLedger Nano Xの違い
- 第4回:セットアップ手順~購入後に最初に行うべきこと
- 第5回:リカバリーフレーズの重要性と管理方法
- 第6回:対応通貨とアプリインストールの方法
- 第7回:送受金(トランザクション)の基本手順
- 第8回:モバイル環境での活用~Ledger Nano Xとスマホ連携
- 第9回:バックアップと復元~万が一に備える方法
- 第10回:フィッシング詐欺や偽Ledgerサイトに注意
- 第11回:ファームウェアアップデートの重要性
- 第12回:複数のLedger Nanoで同一資産を管理する方法
- 第13回:追加セキュリティ機能~パスフレーズの活用
- 第14回:NFTやDeFiへの対応~Ledger Nanoの進化
- 第15回:トラブル事例~PINコード忘れやボタン不調への対処
- 第16回:中古品購入のリスクと注意点
- 第17回:定期的なアカウントチェックと資産監査
- 第18回:サードパーティウォレットとの連携活用
- 第19回:旅行・出張時の保管方法~物理的セキュリティ対策
- 第20回:Ledger Nanoでの長期的資産保護戦略