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第9回バックアップと復元~万が一に備える方法

  2024年 12月 10日

第9回バックアップと復元~万が一に備える方法

これまでの記事で、Ledger Nanoの基本操作やモバイル連携など、通常時の利用法を解説してきました。しかし、デバイス紛失や故障といったトラブルは、いつ起こるかわかりません。その際に重要となるのが、リカバリーフレーズを使ったバックアップと復元手順です。

Ledger Nanoは、24語のリカバリーフレーズによって秘密鍵を再構築できる仕組みを備えています。もしデバイスが物理的に破損したり紛失してしまっても、同一のフレーズを用いれば新たなLedger Nano上で元のウォレットを完全に復元可能です。このため、リカバリーフレーズを安全に保管しておくことが、万が一の備えとして不可欠となります。

LedgerNanoデバイスのトラブルのことなら訪問出張が可能な三蔵堂ITエンジニアリングにご相談ください

フレーズがあれば新しいデバイスで資産を復元可能

復元手順は、初期設定時とほぼ同じ流れです。Ledger Nanoを新品状態で起動し、「既存のウォレットを復元」を選択します。その後、リカバリーフレーズの24語を入力すれば、同一の秘密鍵が再生成され、元のアカウントや残高にアクセスできるようになります。このプロセスにより、デバイス自体ではなくフレーズが資産の本質的な保有根拠であることが再確認できます。

ただし、フレーズが他人に渡れば資産が盗まれる可能性があります。また、フレーズを紛失すれば、完全に資産が復元不可能になる点にも注意が必要です。したがって、バックアップと復元は表裏一体であり、常に最新のセキュリティ意識を持ってフレーズを扱わなければなりません。

次回は、フィッシング詐欺や偽サイトへの対策、詐欺から身を守る方法について解説します。バックアップで万が一に備えつつ、日常のセキュリティ対策を怠らないことが、安全な資産管理の鍵となります。

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