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第13回追加セキュリティ機能~パスフレーズの活用

  2024年 12月 10日

第13回追加セキュリティ機能~パスフレーズの活用

これまでに、Ledger Nanoを使った基本的なセキュリティ対策や、複数デバイスでの管理方法についてご紹介してきました。今回は、さらに一歩進んだセキュリティ強化策として、パスフレーズ機能を取り上げます。この機能を利用することで、24語のリカバリーフレーズにパスフレーズを追加し、複数の「隠しウォレット」を生成することが可能となります。

パスフレーズは、24語のリカバリーフレーズにユーザー任意の文字列を付け加えるイメージです。これによって、同じリカバリーフレーズから異なる秘密鍵を導き出し、表向きのウォレットとパスフレーズ付きの「隠し」ウォレットを同時に保持できます。万が一、リカバリーフレーズが部分的に流出した場合でも、パスフレーズがなければ隠しウォレットの資産にアクセスすることは困難です。

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パスフレーズでさらなるセキュリティ強化が可能

ただし、この機能は上級者向けです。パスフレーズを忘れてしまえば、そのウォレットの資産は事実上取り戻せなくなります。また、複数のパスフレーズを用いることでウォレットを増やすと、管理難易度も高まります。したがって、パスフレーズは本当に必要な場合にのみ導入し、必ず紙や安全なオフライン手段で記録・保管することが重要です。

この追加セキュリティは、大口資産や特に厳重な保護が必要な通貨を分けて保管したいユーザーに有効な手段となるでしょう。今後は、NFTやDeFiなど新たなブロックチェーントレンドにもLedger Nanoが対応する中で、こうしたカスタマイズ性の高さがより重要になってくると考えられます。

次回は、NFTやDeFiへの対応、さらに広がるLedger Nanoの活用範囲について解説します。パスフレーズ機能を活用して、自分に合ったセキュリティ戦略を練り上げてみてください。

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