この記事の目的:Windowsの共有フォルダを、名前解決・SMB通信・認証・共有権限・NTFS権限の層に分けて確認します。
SMBはWindows共有の中心となるプロトコル
Windowsのファイル共有ではSMBが利用されます。現在のWindowsでSMB 2以降を直接TCPで利用する通信ではTCP 445が中心です。古いNetBIOS系の情報をそのまま現行環境へ当てはめず、利用OSとSMBバージョンを確認します。
共有へ到達するまでを分ける
\\SERVER\Shareへアクセスするには、サーバー名の名前解決、IP到達性、SMB通信、ユーザー認証、共有権限、ファイルシステム権限が順に関係します。「共有できない」を一つの設定問題として扱わず、どこまで到達しているかを確認します。
PC名指定とIP指定を比較する
PC名では失敗しIPアドレスでは到達する場合、SMBそのものより名前解決を優先して確認できます。一方、IP指定でもTCP 445へ到達できなければFirewall、ネットワークプロファイル、経路、共有元サービス等を確認します。
資格情報を確認する
Windows資格情報マネージャーに古いユーザー名やパスワードが保存されていると、共有元が正常でも認証に失敗することがあります。パスワード変更やPC入替後は、保存資格情報と共有元で有効なアカウントを照合します。
共有権限とNTFS権限は別に確認する
共有フォルダには共有側のアクセス許可とNTFSファイルシステム側のアクセス許可が関係します。片方だけを広げても期待するアクセスにならないことがあります。原因調査のためにEveryoneへ過剰な権限を与えたまま運用しないよう注意します。
SMB1を安易に有効化しない
古い機器との互換性が必要な場合を除き、現行Windows同士の共有障害でSMB1を有効にする前に、SMB2/3、名前解決、Firewall、資格情報、権限を確認します。
複数PCが同時に失敗した場合
複数クライアントが同時期に失敗した場合は、各PC固有設定だけでなく共有元PC、ネットワーク変更、Windows Update、資格情報・ポリシー変更など共通要因を確認します。一台だけ残る場合は、その端末と復旧した端末の差分が有力な手掛かりです。
現場での確認ポイント
- 共有元PCが起動しIP疎通できるか
- PC名とIP指定で結果が変わるか
- TCP 445の経路が遮断されていないか
- 保存資格情報が現在のアカウントと一致するか
- 共有権限とNTFS権限を別々に確認したか
一次資料
関連技術
エラー0x80070043の具体的な切り分け記事では、このSMBの層構造を実際の症状へ適用して確認します。